HSKの口語の問題って・・・

4月の中旬にHSKと言う中国語版TOEFLみたいな検定試験があり、最近はそれに向けて勉強をしています。

この試験はレベルによって初中等と高等の二つの別々の試験に分かれていて、TOEFLのように一つの試験で上から下までのレベルを判定してはくれません。

私は今度初めて高等を受けるのですが、初中等との一番の違いは、口頭試験(テープに録音)と作文があることです。

採点基準について調べていたら、以下のようなブログが見つかりました(日本語)。時間のある方は覗いてみると、テストに対する日中の文化的な違いがわかっていいかもしれません。

http://blog.goo.ne.jp/tanizakihikari/e/1e004a7b7a1aa876d4f975c7b36312b1

まあ要約すると、「質より量」ということに尽きるのですが、問題は、(少なくとも問題集の)出題される口語の問題に3分以上も論じたく無いようなものが多すぎることです。

語学力よりも内容をでっち上げる能力が問われているのでは?と思えてなりません。

ここで、良くないなと思う問題をいくつか紹介したいと思います。以下、問題はすべて要約ではなく全訳です。

1.あいまいすぎて何と答えるべきか思いつかない問題

「広告の良いところと悪いところを論じなさい」

それだけで何と答えろと???

と思って今このブログをスタバで書きながら、友達の店員に聞いてみたら、「良いところは選択の可能性を広げること、悪いところは浪費を招くこと」と瞬間的に答えてくれました。さすがです。想像力が足りませんでした。

その他にも、

「貿易会社の求人に応募するときに、どのようなことに注意しなければなりませんか」

(微妙すぎる仮定になんとも脱力)

「困難に直面したとしたら、誰に相談しますか?なぜですか?」
(適当に鈴木さんとか李さんとか頼りになる人物をでっちあげて、①コネがある、②金がある・・・等と、良いところを論じるのがいいのでしょうか?)

「いかに友達と交わるべきか、もしくは、あなたの友達との交わり方、について述べてください」

2.回答する際につい気を使ってしまう問題

「中国人は謙虚を美徳としていますが、正しいと思いますか?あなたの考えを述べてください」
(問題がわかりにくいのですが、間違って解釈して「中国人は謙虚を美徳としていない」などと問題の仮定に挑まないように注意する必要もあります)

「2008年に北京オリンピックを迎えるにあたり、中国はマナー向上運動を展開していますが、何か提言はありますか?」
「マイカーは中国の家庭にはまだ早いですか?なぜですか?」
(褒めちぎる方向で行くのが吉でしょうか)

「どんなプレゼントが好きですか?なぜですか?」
(「貰うなら〜」と答えるべきか「贈るなら〜」と答えるべきか?)

3.奇抜すぎる問題

「動物は好きですか?何か、あなたと動物の間に発生したことがらについて述べてください」(広州らしく犬を食べた話をするとか?)

「もしあなたの友達が「心理カウンセリングに行ってきた(※心理医生)」と言ったら、あなたはどう思いますか?あなたは心理問題(※訳せないのでそのまま)に対してどのように向き合いますか?」

(「心理医生」、「心理問題」をどう訳すか、果たして「精神病」なのか?よくわかりませんが、いずれにしろ答えにくすぎる設定です。)

等々、もしかしたら買った問題集が悪いのかもしれませんが、変な問題が多すぎて困っています。あと一ヶ月弱でこれらの問題が出ても3分以上論じられるようにしなければなりません。

ちなみに、過去に解いた初中等の文法の問題で(実際の試験か問題集か忘れました)、四択で、

「中国共産党( ① )、現在の中国の発展( ② )」

というのがあって、もちろん文法的に解けるのですが、条件反射で

「中国共産党(がなければ)、現在の中国の発展(はなかった)」

と答えられる問題もありました。

では、現実逃避はこれくらいにして、再びICレコーダーと向き合うことにします。