今日の広州日報(新しい駐米大使)

中国の新しい駐米大使が3月14日に赴任しました。それに伴い人物についての報道がいくつかありました。

今回は、今日の広州日報の記事を中心として、新駐米大使を紹介してみたいと思います。

http://gzdaily.dayoo.com/html/2010-03/20/content_903418.htm

張業遂大使
http://baike.baidu.com/view/544961.htm

1953年10月生まれ

湖北省天門市の農村出身、八人兄弟の上から三番目(中国語では老三)。前職は国連大使。

夫人は外交部職員で、ノルウェー大使や朝鮮半島核問題特使を歴任した陳乃清。
http://baike.baidu.com/view/1392201.htm

張大使の経歴で一番報じられていることは、農村出身であることと文革の厳しい時代を経ていることです。

広州日報の記事の記述を要約すると、

「張大使は、文化大革命(文革)時代に、学業を中断し農業に従事する。その後、村での活動が評価され、村の文芸宣伝隊幹部に選出され、「工農兵大学生(※)」の一人として、村の推薦で北京外国語大学に進学し、八人兄弟唯一の大学生となる。」

※かつて、労働者(工)、農民(農)、軍人(兵)の三職業が併せて「工農兵」と呼ばれ、革命の最も先進的な階層とされ、文革時代には、この工農兵を大学に送るという政策が行われました。「工農兵大学生」というのは、その際に大学に進学した学生のことを指していて、張大使もその一人です。ちなみに、逆に都市部の学生は「農村に学べ」と農村に送り込まれました。

ネットでひろった、文革当時の工農兵の典型的ポスター。

この広州日報の記事で面白いなあと思ったのが、お母さんが出てくるところです。

張大使は北京空港で、
「お母さん、アメリカに行って来るよ。お体に気をつけて」
と電話し、

83歳になるお母さんは記者に対して、
「この子は一家の誇りだよ」
と語ったそうな。

お母さん劉福星

面白いかどうかわかりませんが、興味のある方向けに紹介してみました。